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2017年09月28日

夏の日

 19世紀に活躍した女流画家ベルト・モリゾの代表的な作品のひとつ『夏の日』。

 本作に描かれるのはモリゾが当時その近郊に住んでおり、自身のお気に入りの散歩道であったブーローニュの森で遊ぶ二人の女性である。

 本作に描かれる二人の女性のモデルは不明であるものの、リボンで装飾される洒落た帽子を被り、流行的でありながら爽やかな洗練的印象を与える品の良い衣服に身を包んだ女性らのボート遊びをおこなう姿は非常に優雅的であり、画面からは当時の余暇を楽しむ人々の情景がありありと伝わってくるようである。

 さらに画面中央の女性は質の高そうなレースの長手袋を身に着け、その膝の上には夏の暑い日差しを遮るための、清涼感に溢れる水色(空色)の日傘が置かれている。

  


Posted by seeya at 12:22

2017年09月21日

歴史を感じさせるパリ市内の建築物

水溜りに反射するパリの景観。「雨の効果」と題されるよう、本作に描かれるテアトル・フランセ広場やサン・トレノ街、そしてオペラ座通りへと続く路面は雨に打たれ、鏡のように街や行き交う人々を反射し路面に映し出している。

オペラ座へと続く道の二列の行列。本作はピサロが1897年から借り創作活動をおこなったパレ・ロワイヤル広場に面したホテル≪グラン・ドレル・デュ・ルーヴル≫の一室から眺めたパリの風景を連作的に描いた作品の中の1点である。

歴史を感じさせるパリ市内の建築物。画家の言葉にあるよう幾多の馬車や人々が行き交う通りの喧騒とした風景は、画家の手計算された構図によってひとつの(パリの)都市風景として完成された美しさを見せている。  


Posted by seeya at 10:40

2017年09月14日

マット・デイモン暴露

大統領選でまさかの勝利をおさめ、アメリカの大統領になったドナルド・トランプ氏。彼は“不動産王”と呼ばれた実業家のみならずリアリティ番組のホストも務めた人物で、いわゆる“目立ちたがり屋”であった。そんなトランプ氏のある過去を人気俳優マット・デイモンが暴露した。

このほど俳優マット・デイモンが『ハリウッド・リポーター』の取材に応じ、映画『ホーム・アローン2』(1992年)にドナルド・トランプ氏がカメオ出演するに至った経緯を明かした。マットによるとトランプ氏は、当時所有していた「プラザホテル」を撮影場所として提供する代わりに、「自分にも何か役を」と要求。その結果「同ホテルのオーナー役としてカメオ出演することができた」というのだ。

トランプ氏が自身の不動産を撮影場所として貸すかわりに「役を用意しろ」と映画監督に求めたことは1度や2度ではなかったようだが、編集段階では監督の指示によりカットとなる場合も多かったとのこと。しかし『ホーム・アローン2』では念願かなってカメオ出演を果たしたトランプ氏について、マットはこう話している。

「『俺の不動産のひとつを撮影に使うなら、脚本に俺の役を書き足してくれ』―それが彼の突き付けてくる条件だったのさ。」
「映画『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(主演アル・パチーノ)のマーティン・ブレスト監督も、(トランプの不動産を撮影で使用する見返りとして)彼の演じる役を脚本に書き足す必要があったんだ。」
「そんなくだらないシーンの撮影に、半日も潰れてしまう。」
「でもトランプが入って来ると、アルまでこんな風に言うのさ。『こんにちは、トランプさん!』ってね。そんな風に名前で呼ばなくちゃならない。そして(カメオ出演を終えると)トランプはさっさと帰って行くのさ。」
「つまり、こういうこと。撮影の許可を得るために、ほんの少し時間を無駄にする。でも撮影の後に、トランプのシーンは編集でカットすることもできるってわけだ。」

このようなことが許される状態を、マットは非常に懸念していたのだそう。「(映画にとっては)まさに致命的な結果につながりかねない」とも述べており、演技の素人でイメージも悪い彼が撮影に参加できる状況を不愉快に感じていたようだ。
  


Posted by seeya at 11:09

2017年09月07日

中流階級層の人々には好意的に受け入れられた

入念に計算された写実的な人物の描写や構成、流麗な輪郭線、非常に明瞭ながら冷艶さや甘美性も兼ね備える色彩(イタリア旅行で触れたラファエロやボンペイなどのフレスコ画の影響をうかがわせる)と、この頃ルノワールが模索していた新たな表現・描写様式が至る所に感じられる本作ではあるが、動きのある躍動的な人物の姿態の描写や背景の非写実的な表現に印象主義的な自由性と瞬間性も見出すことができる。

結果としてわざとらしい演劇的な表現となった本作は、印象派の中心的存在であった画家カミーユ・ピサロからは「線を重視するあまり、人物は背景と分離し各々がばらばらとなっている。また色彩への配慮も欠け調和なき表現へと陥っている。」と批判的な声が上がり、批評家や収集家たちからは敬遠されたものの、画家の友人で本作を手がける前年、共に南仏を旅行したクロード・モネは理解を示したとされているほか、プティの画廊の顧客層であり、このような保守的な趣味を好んだ中流階級層の人々には好意的に受け入れられた。  


Posted by seeya at 11:44

2017年08月31日

犬を抱き上げる(後に画家の妻となる)アリーヌ・シャリゴ

 犬を抱き上げる(後に画家の妻となる)アリーヌ・シャリゴ。本作は1882年の第7回印象派展に出品された、セーヌ河沿いラ・グルヌイエールにあるイル・ド・シャトゥー(シャトゥー島)でアルフォンス・フルネーズが経営する≪レストラン・フルネーズ≫のテラスを舞台に、舟遊びをする人々の昼食場面を描いた作品である。

 椅子に座り談笑する画家ギュスターヴ・カイユボットと女優エレン・アンドレ。本作はルノワールの最も世に知られる印象主義時代の傑作『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』に続く、屋内外で過ごす(集団的)人々の描写に取り組んだ作品でもあり、『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』同様画家の友人・知人らの姿が多数描かれている。
  


Posted by seeya at 11:44

2017年08月24日

クーンズ氏の「バレリーナ」、ウクライナ人作品に酷似と非難

米ニューヨーク(New York)に現れた米現代美術家ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)氏の最新の巨大な作品が、1993年に死去したウクライナ人アーティストの作品と酷似しているとして、ウクライナの人々が25日、クーンズ氏に対する非難をインターネット上で展開した。

 問題の作品は、今月、ロックフェラーセンター(Rockefeller Center)にお目見えした高さ14メートルのインフレータブル(空気注入式)のパブリックアート作品「Seated Ballerina(座るバレリーナ)」。クーンズ氏は、19世紀末のロシアの小さな磁器人形に着想を得たものと言明している。

 だが多くのウクライナ人は、それはオクサナ・ジュニクルプ(Oksana Zhnikrup)(1931-1993年)の小さな磁器人形作品の盗作だと抗議の声を上げた。

 クーンズ氏の広報担当者はAFPの取材に対し、「われわれはオクサナ・ジュニクルプの作品のことを知っているし、それをクーンズ氏の作品に使用する許可を得ている」とEメールで回答した。

 それでも同氏に対するウクライナ人の怒りを静める効き目はないようだ。ウクライナのあるアーティストは「クーンズ氏がインスピレーションの出所を明記するのを忘れたのなら、訴訟を起こすようウクライナ政府に勧めます。米国は、ウクライナには腐敗と戦争だけでなく、芸術も存在することに驚くでしょう」とフェイスブック(Facebook)に投稿した。

 クーンズ氏は以前にも盗作で訴えられている。3月には、「Naked」と題された立体作品がフランス人写真家の作品の「模作」とされ罰金の支払いを命じられた。また、それ以前にも、同氏は作品の著作権侵害で3度訴えられ、2度有罪とされている。  


Posted by seeya at 11:07

2017年08月17日

本作のような白内障を患っていた頃の作品としては全部で8点確認されている


本作の無秩序にすら感じられる奔放で抽象的な色彩による形態表現は、モネの視力の著しい低下が第一の原因であるものの、僅かに薔薇や邸宅など対象の固有の色彩を感じさせる画家独特の捉え方や幻想的描写にはモネの色彩に対する類稀な感覚と心象(又は内面)的精神性を感じることができる。

なおモネはこの頃から晩年期までに、自身の邸宅を画題とした作品を19点制作しており、本作のような白内障を患っていた頃の作品としては全部で8点確認されている。  


Posted by seeya at 12:38

2017年08月10日

ポール=コトンのピラミッド岩、荒海


印象派の最も重要な画家クロード・モネ探求の時代の代表的な作例のひとつ『ポール=コトンのピラミッド岩、荒海(ソヴァージュ海岸、ポール=コトンの尖塔)』。本作は画家が印象主義的な表現に疑問と限界を抱き、新たな表現手法を模索していた1880年代に制作された作品で、ブルターニュ地方ベリール・アン・メールの海岸にある≪ピラミッド≫と呼ばれた尖塔岩が画題として描かれている。

モネは1880年代半ばからフランス各地の沿岸に滞在し制作活動をおこなったことが知られており、ベリールには1886年の9月から11月まで滞在していた(この時、画家は40点近くの作品を制作した)。画面中央にピラミッドと呼ばれた尖塔岩が重厚的に描かれており、その周囲には高さの異なる先が鋭く尖った岩々が配されている。

ベリール沿岸の荒々しい波が激しく岩を打ちつけ白い飛沫を上げている様子がよく伝わってくる本作の、どこか不吉で重々しい雰囲気は画家自身も十分に把握していたが、自分がこれまでに扱ってきた光り輝く画題とは全く異なるこの風景への取り組みそのものがモネを魅了していた(画商デュラン=リュエルへの手紙の中でそう述べられている)。  


Posted by seeya at 11:27

2017年07月10日

前FBI長官証言にトランプ砲沈黙、代わりに長男がツイート

トランプ米大統領に解任されたコミー前連邦捜査局(FBI)長官の米議会での証言が行われた8日、ソーシャルメディアは嵐のような投稿で溢れたが、肝心のトランプ米大統領のアカウント@realDonaldTrumpは休眠状態だった。

代わりにツイッターを放ったのは長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏。ソーシャルメディア分析企業Brandwatchによると、同氏のアカウント、@DonaldJTrumpJrは多く言及されたアカウント10位となった。

大統領がフリン前大統領補佐官に対する捜査を中止するよう介入したかどうかについて「私は父を39年間知っている。彼が何かを『指示したり話した』場合、あいまいな意味は含まれていない。彼が意味した通りだ」「望むのと話すのはまったく違うこと」などと次々ツイートした。

また、ネット上では、コミー氏が用いた「LORDY」という驚きの表現も話題を呼び、瞬く間に流行語になりつつある。

コミー氏が、トランプ氏との会話内容のメモをメディアにリークするよう「良き友人であるコロンビア大学ロースクールの教授」に頼んだと証言したことで、同スクールのサイトにアクセスが殺到。同スクールは「現在サイトがダウンして、解決のため作業中です。しばらくお待ちください」とツイートした。  


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2017年06月10日

短命な花と自身の置かれた状況に対する心情を重ねたとも考えられている

日本美術の影響を感じさせる飾り気の無い簡素な配置ながら、クレマティスとカーネーションの構成的なバランスや絶妙な配色、そして画面の中に躍動感をもたらしている左右のクレマティスの葉の展開は特に優れた出来栄えである。さらに花が活けられたガラス花瓶の中で、水を通り微妙に変化する光の描写や質感表現は、闊達で力強さを感じさせる筆触の効果も手伝い非常に表情豊かに描かれている。

最晩年期(1880年代)のマネは体調を著しく悪化させ大作を手がけることは困難な状況にあり、その為、室内に飾られていた花を描くことが多くなっていた。本作はそのような状況で描かれた典型的な画家の作品であり、≪花≫の画題にはマネの安堵や癒しを求める姿勢を窺い知ることができるが、逆に短命な花と自身の置かれた状況に対する心情を重ねたとも考えられている。

  


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